銃剣(じゅうけん)とは、銃に装着する武器(刀剣)の一つである。小銃のように比較的長い銃身を持つ銃の先に取り付け、槍や薙刀のようにして用いる。
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また、銃剣を装着できる小銃のことを「銃剣銃」と称することがある。また、歴史的には、江戸末期から昭和初期頃までは着剣状態の小銃を「剣付き鉄砲(けんつきでっぽう)」とも言った。
銃剣は17世紀、フランスのバイヨンヌで起きた農民同士の争いから偶然に発明された。この地名から銃剣のことをバヨネット、乃至、ベイオネット(Bayonet)と呼ぶこともある。このとき、興奮した農民が、ライフル銃の銃口に、ナイフを差込み、相手に襲い掛かったと伝えられている。
当時の銃は連射性能が低く、戦闘においては、射撃と射撃の合間に敵兵に突撃される恐れがあった。このため当時は、銃を持つ兵士の傍には常に槍兵を置いていたが、銃剣の採用により槍兵が不要になり、単独で対応することが可能になった。日本には天保年間、高島秋帆の「洋式調練」以来、幕末期に洋式銃と共に導入された。形状はソケット型装着方式の「槍型」とサバイバルナイフ形状の「剣型」があり、ソケット式のものを特に「銃槍(じゅうそう)」と呼ぶこともある。
初期の銃剣は柄を銃口に差し込み用いたため、当時主流であった前装式長銃では、次弾が装填できなかった。その後、後装式長銃が発明されたのと同時期に、銃口の下部に銃剣設置用の器具が取り付けられ始めた。
旧日本軍では、銃剣のみ配備された部隊があり、小銃の代わりに「戦場ニ於テ着剣銃ニ代用スベキ刺突用具」というサポート機材を作成使用していた。ただし、着剣し、白兵戦で刺突に使用した小銃は、その衝撃でゆがみが出て、直後には長距離射撃には使いにくくなっていたという説がある。
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