テレビの首都圏キー局のアナウンサーのみの現象だが、1990年代には、若手の女性アナウンサーがアイドル的な人気を博し、アナウンサーアイドル、略してアナドルと呼ばれた。その後アナドルという語は見られなくなったが、女性アナウンサーのアイドル的な人気は定着している。現在は元アイドルや大学のミスキャンパスや有名メイドカフェの店員などがアナウンサーとして積極的に採用されるなど、女性アナウンサーのアイドル化にはますます拍車がかかっており、OLというよりも芸能人として見られる傾向が強い。そのため、人気がなければ当然担当する番組も少なくなる。男性アナウンサーの場合も、俗に言う「イケメン」の採用が多くなって来ている。その一方でバラエティー番組やクイズ番組などにおいて、社会的常識に欠ける発言や回答をするアナウンサーも時折見られ、アナウンサーのタレント化を疑問視する声もある。フリーアナウンサーの福澤朗も自身のブログでアナウンサーのタレント化について「非常に憂慮している」とコメントしており、「テレビはもうアナウンサーを必要としていない」と釘を刺している。また、非常に人気のある職業であり、高い倍率を勝ち抜いて採用されたにもかかわらず、数年で結婚・退職してしまう女性アナウンサーが多いことに「本当の目的は婿探し」等の批判が少なからずある。
なお地方局やラジオ局のアナウンサーは、少数精鋭でアナウンサーの人数が少なかったり、生活に密着した情報を伝えたりしていることから、アナウンサーに対する親しみが深いため、女性アナウンサーをアイドル・芸能人的に展開させることは少ない。
近年はアナウンサー人気から放送局や芸能プロダクションなどがアナウンサー養成学校を設置している。養成学校では現役、元アナウンサーが講師となって、アナウンス技術の養成や就職へのアドバイスを行っている。放送局が養成学校を設立する理由として、学校を通じて生徒の中から将来有望な人材を探しだすことが目的といわれている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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